「もったいない」は逆効果? 省エネ家電への買い替えがもたらす効果

もっとも省エネ効果が高いのは冷蔵庫

 買い替えによる省エネ効果が最も期待できるのは、24時間稼働し続ける冷蔵庫だ。  冷蔵庫の寿命は、製品の性能や使い方によっても異なるが、ほとんどのメーカーでは10年から15年の間としている。  特に、この15年間の冷蔵庫の省エネ技術の進化は著しい。断熱材や効率よく冷やす機器の改良により、例えば2007年の冷蔵庫と8年後の2015年の冷蔵庫とでは、CO2排出量が56%削減され、年間の消費電力も半分以下に抑えられる。  当然電気代も安くなり、400リットルのサイズでは年間8500円削減できると試算されている(資源エネルギー庁)。光熱費の差だけで、10年ちょっとで新製品の購入費がまかなえる計算だ。
電気冷蔵庫の買い替えによる年間CO2排出量と電気料金の比較(資源エネルギー庁・省エネ性能カタログ2016年夏版)

電気冷蔵庫の買い替えによる年間CO2排出量と電気料金の比較(資源エネルギー庁・省エネ性能カタログ2016年夏版)

「壊れていないものを捨てるのはもったいない」と考える人もいるだろう。しかし、寿命を超えて働かせ続けると機器の効率は著しく悪化し、エネルギーが無駄になる。  一般的に電化製品はそういうものだと割り切って、寿命が来たら省エネ製品への買い換えを検討したい。
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買い替えのタイミングはどう考えるべき?
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