「石橋を叩いて渡る」投資法でトヨタ株に挑戦した記録を振り返る。2か月半で着実に約18万円の利益

2月に高値買いしたトヨタ株3本を売り、利益確定

コピートヨタ損益b●3月11日(月)  前週の週末、NYダウは、前日比67ドル高、終値は史上最高値の1万4397ドルまで上昇した。この流れを受けて今日の日経平均も上昇が期待できそうだ。2月中旬に高値圏で買ったトヨタ株の利益確定のチャンスが巡ってきた。  2月13日に4830円で購入したトヨタ株を4980円で売却し1万3059円の利益、同じく2月13日に4880円で購入した同株を4995円で売却し9538円の利益、2月12日に4945円で購入したものを5000円で売却し3734円の利益を得た。  私の場合、差益が1万円を超えた段階で利益確定をするのが原則だが、2月中旬購入したトヨタ株は購入価格が年初来高値に近かったこと、金利などの諸経費がすでに各2000円近くに達していたこともあり、1万円以下でも利益確定のチャンスがあれば、しておきたいと判断したためだ。 ●3月15日(金)  2月12日、4950円で購入したトヨタ株を5000円で売却。利益は3830円。金利などの諸経費が2000円を超えてきたため処理。損をするよりもましだ。3月に入ってから15日までの半月間の利益は4万1776円。これで1月から3月15日までに購入したトヨタ株は3月13日に4925で購入したもの以外はすべて売却し、利益を得たことになる。1月~3月15日までの利益総額は17万8717円。

2015年には、トヨタ株が8500円を越える場面も

トヨタの株価 トヨタ株を数年単位で振り返ると、安倍内閣の発足前後から上昇に転じ、2013年後半に頭打ちになり、2014年4月頃にかけて下落している。その後2015年夏場に8500円を越えるピークをつけた。その後、下落基調になり2016年半ばには5000円を割る場面もあった。現在は7000円を挟んだ水準で推移している。  私のケーススタディは、トヨタが上昇過程に転ずる最初の段階だったことが分かる。「石橋攻略」は現物、信用いずれも短期決戦型なので、直近と数年単位の株価の動きを絶えず視野に入れて対応することが必要だ。 (注)信用取引の代わりに現物取引で以上のような短期取引をすることも可能です。 ◆石橋叩きのネット株投資術 第16回 <文/三橋規宏> みつはしただひろ●1940年生まれ。1964年慶応義塾大学経済学部卒、日本経済新聞社入社。ロンドン支局長、日経ビジネス編集長、科学技術部長、論説副主幹、千葉商科大学教授、同大学名誉教授、環境を考える経済人の会21事務局長等を歴任。主著は『新・日本経済入門』(日本経済新聞出版社)、『ゼミナール日本経済入門』(同)、『環境経済入門』(日経文庫)、『環境再生と日本経済』(岩波新書)、『サッチャリズム』(中央公論社)、『サステナビリティ経営』(講談社)など。
経済ジャーナリスト。1964年、日本経済新聞社入社。ロンドン支局長、日経ビジネス編集長、論説副主幹などを経て、千葉商科大学政策情報学部教授。2010年から名誉教授。専門は日本経済論、環境経済学。編著書に『新・日本経済入門』(編著、日本経済新聞出版社)『環境が大学を元気にする』(海象社)など多数。『石橋をたたいて渡るネット株投資術』(海象社)を8月9日に上梓。
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