女性向けマーケティングを炎上させる男性経営者層のジェンダーバイアス

エンパワメントを重視する海外、「かわいくならなきゃ」の日本

 海外と比較すると、その差は明確です。2つのキャンペーン(Doveとalways)はあまりにも有名ですが、女性であることを肯定する内容で、高い評価を得ました。  これだけではありません。  近年、「エンパワメント」という考え方が浸透し、とりわけ女性をターゲットにした商材においては、エンパワメントなくしてクリエイティブが成り立たないほどです。  例えば、イギリスではすでに広告基準協議会(Advertising Standards Authority)という団体が、性差別的表現を規制することを発表しています。(参照:イギリスで広告の性差別をなくす規制を導入へ「お母さんだけが家事をしているCMはダメ」-ハフィントンポスト)  一方、日本で「女性応援」というと、なぜか もっとキレイにならなきゃ もっと化粧をしなきゃ もっと可愛くならなきゃ という表現が多用されています。
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おっさん経営者に最適化されてしまうクリエイティブ
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