『新潮45』が生み出された社会。~反戦後民主主義者の主戦場となっている書店の平台
極右路線の『新潮45』が辿った道
笛吹く者と踊らされた人々による「圧力」
名指しの非難は、発言者自身の意思とは別に、往々にして攻撃対象を示す役割を果たす結果を生む。その結果、こうした主張のシンパによるSNSを使った直接の言葉による脅迫、ツイッター社への集団的な「通報」などが行われるようになるのだ。 和田議員のツイートと爆破予告の因果関係は推測の域を出ないが、GWの大型連休明けに、このツイートで名前が上がった2人の大学教員の勤務校が爆破予告を受けた。(参照:青学大に「殺害予告」=5月も「爆破」書き込み-東京 時事通信) 和田政宗議員が名指した大学教員のひとりは私であった。警備上の理由から今ここで爆破予告にどう対処したのかは詳細を記すことはできない。爆破予告の原因が自分であると考えるのはいささかうぬぼれが過ぎるかもしれない。また、繰り返すが和田議員のツイートと爆破予告の因果関係は推測の域をでない。しかし、推測の域を出ないという事実が漠然とした不安と懐疑を生み、直接に脅迫されたり危害を加えるよりも自己規制を生みやすい。和田議員のツイートから勤務校への爆破予告に至る経緯は、たまたま名前が出ていたのが私自身だったので、詳細を承知しているが、同じような不安と懐疑を呼び起こす事案はSNSの中で無数に起きているに違いない。 事実、昨年の衆議院選挙の頃から差別発言を批判的に引用したことを理由に、リベラル系のアカウントが不当に凍結されたり閉鎖される例も多数、起きている。 4月20日に開催された自民党の都道府県県議会議員と政令都市の市議会議員を対象とした研修会では小川榮太郎「徹底検証『森友・加計事件ー朝日新聞による戦後最大の報道犯罪」が約800人の出席者全員に配布されたと文藝春秋6月号の「赤坂太郎」が報じている。 「世論の反発が強い森友・加計の対処のため」だと指摘している。 そして、7月に、『新潮45』8月号「特集 日本を不幸にする朝日新聞」で、杉田水脈議員の「LGBTには生産性がない」と差別発言を含む文章が掲載された。この記事はもともとは朝日新聞攻撃の一環だった。 8月に入ると『WILL』『HANADA』などが大手新聞に下段ぶち抜きの広告を打ち、書店には安倍晋三礼賛本が並ぶようになっていた。 私は8月下旬に『枝野幸男 魂の3時間大演説』(扶桑社)を小倉駅構内の書店で購入したのだが、立体展示されたその本の周囲は安倍晋三礼賛本で埋め尽くされていたことを記憶している。 そして9月。自民党の総裁選挙が行われるなかで、前年の衆議院選挙で自民党中国ブロック比例代表名簿実質1位に杉田水脈氏が指名されていたことを、告示日まで石破茂氏が承知していなかったことが明かされている。『新潮45』10月号が「特別企画 そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」を掲載したのは自民党総裁選の最中であった。青山学院大学教授の中野昌宏氏であったり法政大学教授の中沢けい氏であったり、大学の教員たる人物が論評を超え誹謗中傷をするのはいかがなものかと思うが社会常識が通じないのだろうか。良識ある方々ぜひこうした人物のツイッターを見てみてください。中野氏は気にくわない人をブロックするようですが
— 和田 政宗 (@wadamasamune) 2018年4月25日
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