嫌ならブロックできるパパ活に対し、愛人はより属人的な関係性を築く
以前、「
パパ活アプリが「愛人市場」におけるコミュニケーション劣化を招いている」でもお話ししましたが、最近のパパ活女子たちは、とにかく「不特定多数×短期的なお付き合い」でお金を稼ぐのですよ。
毎月何人もの「新規」と出会い、互いに本名も職業も、ときに年齢も偽って、相手を吟味する。「地雷」を感じたら即ブロック。これがよくある「パパ活」です。マッチングアプリでの出会いは流動的で、浅い関係になることが多いので当たり前ですね。まあそれでお食事だけなら、ある意味「健全」かもしれません。
一方、愛人関係はもう少し長期的な視野で考えます。出会いの場所は交際クラブやキャバクラ、クラブなど。マッチングアプリよりは出会いの数が限定されてくるものの、互いに本名は明かすことが多いですし、どんな仕事をしているか、はじめからごまかさずに教えてくださる男性も多くなります。
長期的な愛人関係を望む男女は、一般的に自分のことをよく喋ります。パパ活男性と比べて、愛人を求める男性は、心の関係を重視するタイプが目立ちますし、女性も自分について話せば話すほど相手への信用をアピールすることができ、長期的な交際に繋がりやすいからです。
いやらしい言い方をしますと、男女とも自分の個人情報を明らかにしてしまった相手には、執着しやすいともいえますね。「ここまでたくさんの秘密を話してしまったからには……」というサンクコスト意識が発生するため、相手への思いを募らせやすくなるのです。
さてパパ活男性とは異なり、愛人を探している男性の中には、出会ってすぐホテルへ行って「お手当」を与える行為を「汚い」と感じている方もおられます。セックスに至るまでに深い人間関係を築いているので、体の関係になった頃にはもう、マンションを契約しているようなパターンもございます。ある会社経営者の男性は、「パパ活女子は嫌だけど彼女はほしい。彼女には毎月何十万と援助するよ」とおっしゃっていました。
銀座や六本木で働くホステスの中には、お客さんの愛人になる女性がたまにおりますが、彼女たちは大抵がこの流れです。彼氏彼女のような関係になり、部屋を契約してもらうのです。色恋営業といわれればそれまでですが、じっくり顧客を育て、数年の計画で生活を支えてもらうわけですね。
こうしてみますと、「パパ活女子は援助交際、愛人関係はホステスの色恋営業に近い」ともいえるでしょう。今後、マーケットに参入する皆さんにおかれましては、ご自身がどちらのタイプを得意とするか見極めた上で、相手を選ぶのがよいかもしれませんね。
<文・東條才子>