「関空閉鎖」で大打撃の大阪ミナミ――関空からの入国客、一体どれだけ増えていた?

10月からの中国の連休に間に合うか?

 鉄道橋の復旧をこれほど急いだ理由の1つが「中国の国慶節」の存在だろう。中国では10月1日から7日まで国慶節(中華人民共和国の建国日)により7連休となっており、多くの訪日客が見込まれる。なお、10月3日には韓国の開天節(朝鮮の歴史上の建国日)、10月10日には台湾の国慶節も控えており、日本の「体育の日」も併せて東アジア圏はちょうど「祝日ラッシュ」の時期に当たる。  関空の全入国客のうち、実に約4分の1を占めるのが中国人。さらに、中国、韓国、台湾の3ヶ国を合わせると全入国客の約7割を占める。個人旅行客は鉄道を利用して大阪市内に入る客が多く、「一番の稼ぎ時」までに復旧の目途が立たなければ経済的打撃が更に大きくなってしまう。 関西空港の国別入国者数(2017年) 台風被害からの「経済的復興」に直結する関空の全面再開。関係者の賢明な努力により、少しずつ災害前の姿へと戻りつつあるが、大阪の街が再び様々な国の人々で溢れかえる日はいつになるのであろうか。
関西国際空港

被災前の関西国際空港。早期の復旧が待たれる

<取材・撮影・文/浅水貴則、若杉優貴(都市商業研究所)> 都市商業研究所 若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken
若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体『都市商業研究所』。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken
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