深刻化するメキシコの麻薬カルテル増加。最大の犠牲者は「若者」という現実

警察も犯罪組織と癒着し腐敗している現実

 犯罪が増えても、メキシコではその95%は捜査が行われないという問題点を『ANNUR TV』は指摘している。だから犯行者も逮捕されない。しかも、警察や政治家がカルテルとグルになっているというのも良くあるケースである。だから、犯罪届を被害者は警察に出さないという場合が往々にしてあるという。届けを出して警察からカルテルに密告されて逆に報復されることを恐れているからである。  今回の大統領選挙でこれまでメキシコの政界を支配して来た2大政党以外の議員アンドゥレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(アムロ)が大統領に選らばれたというのも国民はこれまでの2大政党による政治にうんざりして新しい政治を望んでいるからでもある。 <文/白石和幸> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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