エアコン嫌いは必見! 本当はスゴイ「エアコンの実力」

「エアコン嫌い」の高齢者が熱中症に
別の理由は、エアコンが家庭に普及したのは1970年代後半からで、高齢者の中には「贅沢品」「電気代が高い」というイメージを持っている人も多く、暑くてもガマンしてしまうことが挙げられる。
しかし、実際には「贅沢品」でもないし「電気代が高い」というのも幻想だ。家庭で熱中症になり救急搬送された人の6割が高齢者であることを考えると、そのままにしておいていい問題ではない。
女性の約8割がエアコンの風が原因で体調不良?
「エアコンが苦手」と感じているのは高齢者ばかりではない。男女720人を対象にした空調メーカーによるアンケートでは、「夏場のエアコンによる冷房は苦手ですか?」との質問に、54.9%が苦手と回答している。女性は64.7%、男性でも44.8%が苦手と答えた。(ダイキン「夏場のエアコン利用と健康管理」に対する意識調査2012年より)
確かに、電車やオフィス、店舗など人が大勢集まる場所では、エアコンの設定温度を必要以上に下げるケースが多く、外が猛暑でも中は寒く感じる。その温度差を何度も繰り返すことで、体調を崩しやすくなる。
オフィスで働く男女1000人を対象にしたアンケート調査では、オフィスの冷房が寒いと感じたこのある人325人の中で、女性の約8割(79.5%)、男性でも約7割(70.8%)が、冷房の寒さが原因で体調を崩したことがあると回答した。冷え性の女性がエアコンの風を苦手としているイメージがあるが、実際には男性も冷房で体調を崩している。
また、夏場のオフィスでもっとも不満に感じることは、暑い場所と寒い場所ができる、いわゆる「温度ムラ」だった。これも、エアコンが嫌われる理由の一つだ(いずれも三菱電機ビルテクノ・サービス「夏のオフィス環境に関わる意識と実態調査」2017年より)。
猛暑から命を救うにはもはや欠かせない存在のエアコンだが、一方ではこのように「嫌われ者」の面もある。私たちはエアコンとどう向き合っていけばよいのだろうか?
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