ロシアW杯、中国代表は出てないのになぜあんなに中国企業の広告が多かった?

中国ブランドの国際戦略

 中国でもW杯への関心が高いことは間違いなく、vivoは中国向けの展開でも積極的にW杯を活用しているが、ブランドの国際化も期待している。  一部の中国企業は中国語でも広告を出稿しているが、vivoの場合は「vivo」および「vivo NEX」の広告を打ち、中国語の広告は掲載していない。アジアを中心に急成長を遂げたvivoであるが、欧州やアフリカへの拡大を計画しているのだ。  サッカーに関心が高い年齢層とvivoがメインターゲットとする年齢層は被っており、またW杯の試合はテレビや動画配信サイトを通じて世界中で観戦される。vivoとしては国際展開を強化するため、W杯を通じて国際的な知名度の獲得を図る。 wcpr5  なお、vivo NEXはvivoが旗艦製品として展開するスマホのシリーズで、具体的には下位版のvivo NEX Aと上位版のvivo NEX Sが存在する。上位版はより高性能で画面一体型の指紋認証を搭載するなど下位版と仕様に相違点はあるが、いずれも前面のカメラは昇降式を採用し、上側面からカメラが飛び出る構造が特徴的だ。前面パネルからカメラのスペースを省き、より全画面に近いデザインとした。  上海市で開催された2018年モバイル・ワールド・コングレス上海にはvivoが出展し、vivoの担当者は日本への進出に意欲的な姿勢を示した。また、会場ではvivoに勤務する複数の日本人を確認できた。将来的に日本の家電量販店などでもvivoを見られる日が来るかもしれない。

44台の「vivo NEX S」を集めて全画面をアピール

<取材・文・撮影/田村和輝> たむらかずてる●国内外の移動体通信及び端末に関する最新情報に精通。端末や電波を求めて海外にも足を運ぶ
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