クルマを使って仕事をする人たちの経費削減に役立ちたい
――『駐禁ハチ公』を開発される際、どのようなことに気を遣われましたか?
GRG:一応弁護士と相談し合いながら、そして法律的に考えながら進めてきました。作って世に出してから警察からアウトと扱われたくありませんでしたし、あくまでも長い間放置駐車をさせてしまうのを防ぐためでもありますし。
結局のところ駐禁ステッカーを貼られたとしてもクルマはその場に置かれたままですから、決して渋滞などの緩和にすらなりません。けれども『駐禁ハチ公』は早く移動させなさいといったお知らせになってますので、むしろ渋滞緩和の役に立つアプリと思います。法には一切触れてませんし問題はありません。
――ちょっとゲスいことをお聞きしますが、『駐禁ハチ公』は相当開発費がかかっていると思うんですが……実際はいくらほど?
GRG:皆さんが思っているほど実は高くないんですよ。売上が確実に出るものですからこれは開発の人とインセンティブ契約して作ってもらっているので、通常のゲーム系アプリよりもかなり安いはずです。
私たちだけ儲けたいという考えはなく、開発してくれた方々にも売れた分インセンティブが入れば喜んで頂けますし、開発の設定金額を安くして長期間売上が入ってくるほうが関係者はみんな幸せになれます。
そう考えますと、開発側もしっかり手抜きなくアプリの開発にも汗を流してくれるんです。まぁ、海外展開なども始まりましたら今後様々なアップデートで大変な思いをするでしょうが、私たちは、ただ我々も皆さんに積極的に活用していただくために精度や使いやすさを追求しています。
――やはり、放置車両させないようすみやかに移動させるアプリという認識が強くなりました。
GRG:本当にそのとおりです。今の時代は、自分の身は自分で守らなければならないんですよね。だからこそ、一人でも多くの人に『駐禁ハチ公』を役立てて欲しいんです。
配送業者を見ていてつらくなるんです。駐禁切られないようにするために、多くの人たちが、助手というクルマの中で待つだけの人員を稼働させなければならない。不毛としか思えません。
実は他にも『駐禁ハチ公』を作る動機がありまして、3回に1回駐禁で捕まるなら、コインパーキングを使おうという人もいるとは思います。が、今のコインパーキングってもう暴利を貪っているじゃないですか。都心だと2時間で4800円なんてザラですよ。
宅配の人たちなど、クルマを使って働かなくちゃいけない人たちの経費を少しでも浮かせて、ラクにしてあげたいと思ったんです。彼らは放置駐車で違反キップ切られてしまうと全部自腹を切らなきゃいけないので可哀想です。少しでも『駐禁ハチ公』が運送業界の経費を浮かせられるようになれれば……。
――ありがとうございました!
「駐禁ハチ公」はゴールド・レーシング・ガレージ社長が3連続で駐禁ステッカーを貼られた悔しさが商品開発のきっかけとはいえ、決してイロモノなアプリではないことが判明。路駐を助長するのではなく、長時間の路上放置を防ぐ効果があるアプリだということを知っていただければと思います。
(編集部注:駐車禁止・駐停車禁止場所は違法駐車です。本記事は違法駐車を推奨するものではありません)
【吉田武 a.k.a. ジャンクハンター吉田】
交通ジャーナリスト、映画コラムニスト。交通関係では三才ブックス『ラジオライフ』を主軸に執筆しつつ、『WEB CARTOP』『週刊プレイボーイ』『FRIDAY』『Abema Prime』などへ登場の他、まぐまぐのメルマガにて『疑問だらけの道路交通法』を毎週金曜に発行中。映画関係ではBS10スターチャンネルで放送中の映画情報番組『映画をもっと』にレギュラー出演など。
交通ジャーナリスト、映画コラムニスト。交通関係では三才ブックス『ラジオライフ』を主軸に執筆しつつ、『WEB CARTOP』『週刊プレイボーイ』『FRIDAY』『Abema Prime』などへ登場の他、まぐまぐのメルマガにて『疑問だらけの道路交通法』を毎週金曜に発行中。映画関係ではBS10スターチャンネルで放送中の映画情報番組『映画をもっと』にレギュラー出演など。