政権に批判的な学者への科研費バッシングと弁護士への懲戒請求濫発の背後に共通するもの
左派ではない学者からもバッシングに疑問の声
6億円は十数年間で山口二郎氏の名前が入ったプロジェクトの総額で、そのうち2億程度は長期間に大人数に細かく配分されたものでしょうから、毎年一人当たりは数十万円で細かな通常経費となったと思います。 https://t.co/FOWSyd6SuI
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2018年5月14日
それに対し、まとまって大きな額が山口氏を代表とする大規模な研究グループにまとめて支出されたのは2002ー2006年のこのプロジェクトです。間接経費は大学事務に入り北大全体に運営に回されるルールなので、研究そのものには支出されませんので、https://t.co/w8EjCGvLOp
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2018年5月14日
研究者が使ったのは5年間で直接経費3億6800万円です。大規模な国際研究集会を開いていたことを私も同業者として注目していましたし、国内の研究者を集めた研究会を開いていました。その際にプロジェクトで雇用された研究員や事務助手が煩雑な事務、ロジをやっていたことも同業者ですから知っています。
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2018年5月14日
大学や文科省が雇用している事務官は基本はこれらの科研費プロジェクトの運営は手伝わず、支出の管理とチェックをします。つまり管理監督を細かくやるが動いてはくれない。ですのでプロジェクトの期間だけ小さな事務局を作って大学事務に詳しい事務助手と、若手研究員を雇用して実働部隊にします。
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2018年5月14日
外国からの著名研究者の招聘のためにかかる費用と、プロジェクトの事務局に事務員と研究員を雇うだけで毎年平均7000万円のうちおそらく半分ぐらいが使用されたと思います。それ以外で代表者と分担者、その他数多くいる協力者が出張に行ったり資料を買ったりすれば、特に無駄もなく使用されたでしょう。
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2018年5月14日
同じく、立場的には山口二郎教授とは異なる慶應義塾大学の細谷雄一教授も、自身のブログで、”批判されている山口先生の研究プロジェクトは、該当するものは5件で、合計で58名(重複して参加している方もいますが、科研は複数のプロジェクトの経理を混ぜてはいけないので、別の経費使用となります)ですので、16年間でのべ58人で6億円相当のプロジェクトということになります。理論的に単純計算すれば、一人当たりで1030万円、これを仮に16年で割ると、一年あたりで60万円ということになりますね”と書き、”今批判されている科研費の使用。政治学者の研究で、仮に一人当たり年間で60万円程度の使用というのは、本当に異常なほどの高い額で、不必要な額で、批判されるべきものなのでしょうか?”と疑義を呈している。成果はEU研究などで評価の高い著書や論文が多く出ていましたから、同業者としては、羨ましい、という感情はあれども、ムダ遣いしたとは想像できないところです。
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2018年5月14日