民進・希望が合併新党へ 蚊帳の外に置かれた細野豪志・元環境相の悲哀

小沢一郎「自由党」代表は合流を否定 岡田克也「無所属の会」代表は態度を保留

小沢一郎 自由党

小沢一郎・自由党代表は合流を否定

 実は、新党には小沢一郎代表が率いる自由党も参加を誘われていたというのだ。小沢氏は4月11日の会見で語った。 「大塚代表からも増子幹事長からも、お会いした機会にぜひ参加してほしいと、一緒にやってほしいという話はいただきました、口頭では。私の答えは『それはありがとうございます』と。しかし私は、全野党の結集ということが必要だということを、ずっと訴え続けてきています。特に立憲民主党を含んでの、もちろん社民党もですけれども、新しい政党作りということでなければいけないと思うので、私は今後も、そういう方向で努力したいと思っているので、そのことは了解してほしいということを言っておきました。 (民進・希望の)2つの党だけで進めようとしているようでありますけれども,それではなかなか国民の期待を集めることは難しいのではないかというふうに思っております。しかしいずれにしろ、立憲(民主党)を除外した新党といっても、これはちょっと国民には受け入れられないだろうと、そう思っていますので、その努力は続けたいと思います」  つまり小沢代表は、立憲なき希望・民進の合併では進めないと思い、参加を見送ったのだ。そして、12日、枝野幸男「立憲民主党」代表と日本食料理店で会食をし、連携を深めることで一致した。  先のジャーナリストは語る。 「小沢さんは分かっているんだよ。支持率約1%の希望と民進がくっついたって、国民は何も期待していない、と。支持率を約10%キープしている立憲民主党を軸に野党は再編されるというのが小沢さんの考えです」

どの党にも相手にされない細野豪志元環境相の悲哀

細野豪志

行き場のなくなった細野豪志元環境相はどこへ向かうのか

 新党結成へ一気呵成に話が進む中、一人だけ排除されている男がいる。希望の党の細野豪志・元環境相だ。  細野氏は4月3日、民進党が提唱する同党出身者による新党結成について、憲法や安全保障に関する見解の違いを理由に「加わるという選択肢はあり得ない」と表明した。「理念や政策をねじ曲げて動けば、政治家として死ぬ」とも強調した。国会内で記者団に語った。事実上、加わらないと宣言したわけだが、真相は「加われない」ということのようだ。大手紙政治部の野党担当記者が語る。 「細野豪志といえば、民主党政権時は、小沢一郎・幹事長の下で幹事長代理を務め、よく仕えた。菅直人政権でも大臣を歴任し、菅氏を支えた。野党転落後の民主党では、海江田万里・民主党代表の下で幹事長を務め、忠実に親分を立てて『三歩下がって師の影を踏まず』で、評判は良かった。けれど、民主党内で自派閥の『自誓会』をつくって、2014年に民主党・代表選に出たころからおかしくなっていきましたね。野心がむき出しになってきた」
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行き場なき細野、まさかの自民へ?
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