スペインの人気番組が報じた豚肉加工食品の原材料への疑いが大問題に! 腫瘍の豚も原料に!?
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「サルバドス」は今回その内の1社を調査の対象に取り上げたことが大きな波紋を呼んでいる。
このメーカー名はE社と仮名で以下記載することにする。仮名にする理由は、このテレビ番組で解明されている内容が「確証」をもって報道されているのではなく、番組制作者の解明は常に信頼度は高いが、今回は推測だけでそれを視聴者の判断に委ねる形にしているからである。そのため、筆者としては同番組の内容の真偽は関知できないからである。あくまでも「こうした報道があった」という事実と「その後の顛末」を記すに留め、仮に誤った判断をしてE社に弊害が及ぶことを避けたいと思って、仮名にするということをご理解頂きたい。
「サルバドス」は、不正の解明にあたり、E社と独占契約をしている養豚場を選び、そこに潜入取材をしたという。そして、そこで撮影された映像がテレビで放映されたのだが、その映像が大きな衝撃を与えるものだったのだ。
というのも、その映像の中には、腫瘍を患っている豚や奇形の豚が最悪条件の環境の中に閉塞された状態で放置されている姿が映っていたのだ。死亡した豚もそこに放置されたままになっていた。(参照:「La Sexta TV」)
この映像は、同番組の製作者で司会者のジョルディー・エボレが、スペインで創設された動物愛護組織「Igualdad Animal」のメンバーのひとりの案内でこの養豚場に夜中、無断で侵入して撮影したものであった。
何故、夜中に無断で侵入せねばならなかったのか? 理由はどの養豚場からも撮影を断られたからだという。
撮影した翌日、ジョルディ・エボレはその養豚場をわざわざ訪問して無許可で撮影したことを伝えた。すると、その経営者の口から、画面に映った病気の豚肉までE社の生産ラインに乗せられているということが伝えられたというのである。
この番組がテレビで放送された翌日、E社は即座に反応した。同番組の内容は偏見に基づいて製作されたもので、正しい報道がされていないとして番組の制作者を批判した。そして、動物愛護組織Igualdad Animalから不当な批判をこれまでも受けていたことも指摘した。更に、E社広報部はツイートで「番組サルバドスで撮影されたような豚肉が我が社の生産ラインに乗ることはあり得ない」と述べた。
それに対し、ジョルディー・エボレは「貴社の見解に感謝します。もし番組に参加をご希望であったなら、貴社もこの番組の制作に加わることが出来たのに」とツイートで挑発的な返信をした。E社は当初からこの番組への出演は拒否していたのだ。(参照:「Publico」)
スペインの6チャンネル(La Sexta)に「サルバドス(Salvados)」という人気番組がある。政治や企業などで行われている不正を取り上げて、その背後にあるものを暴こうとする番組である。
同番組は、2月にイタリアと同様にスペインで生産力があり需要の多い豚肉加工食品が保健衛生上において使用してはいけない原材料が投入されているという噂を基にその解明に取り組んだ。スペインのこの業界では、大手メーカー2社が国内市場の41%を占めている。(参照「「サルバドス」の映像が政府をも巻き込む騒動に
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