大麻解禁が広がるアメリカの大麻関連ETFってどんなもの?

大麻関連企業で構成されたETFも登場

 こうした市場動向を受けて、株式市場にも、米国市場では初となる大麻関連産業に関連する企業で構成されたETFが登場している。“ETFMG Alternative Harvest ETF(MJ)”(証券コード・MJX:US)である。  MJXは”Prime Alternative Harvest Index”という医薬品およびたばこ業界で大麻と関連するビジネスを行っており、世界中の取引所に上場されている30社の株価から時価総額ベースで連動するように設計されたインデックスファンドである。30社の中の上位10社の内、8社がカナダ企業、1社が英国企業、1社が米国企業である。  上位3社は、  1位 CRONOS GROUP INC(クロノス・グループ、ティッカーシンボル:MJN CN)8.59%  2位 AURORA CANNABIS INC COM(オーロラ・キャナビス、ティッカーシンボル:ACB CN)6.82%  3位 CANOPY GROWTH CORP(キャノピー・グロース、ティッカーシンボル:WEED CN)5.92%  である。(参照:Top Ten Fund Holdings)  MJXの構成上位3社のビジネスについて、以下の通り、チェックしていきたいと思う。

医療用大麻生産企業に投資するカナダの「クロノス・グループ」

 クロノス・グループは、カナダで事業を展開している投資会社であり、5つの医療用大麻生産会社に投資を行っている。  5社の内、クロノス・グループのコア・アセットは、医療用大麻生産会社のPeace Naturals、Original BC、Whistler Medical Marijuana Companyであるとしている。  Peace Naturalsは クロノス・グループの100%出資会社で、医療目的の大麻使用規制(ACMPR : Authorized Licensed Producers of Cannabis for Medical Purposes)に基づいてHealth Canadaからライセンスを受け、大麻油の栽培および大麻の生産と販売を行っている。オンタリオ州シムコー郡に95エーカー(=384,451㎡)の土地を保有している。  Original BCはクロノス・グループの100%出資会社で、医療用大麻の栽培と販売をライセンスされており、ブリティッシュ・コロンビア州オカナガン・バレーの中心部に31エーカー(=125,452㎡)の土地を保有している。  Whistler Medical Marijuana Companyは、クロノス・グループが21.5%出資しており、ライセンスのもとで大麻油を栽培するとともに、大麻の生産と販売を行っている。

イタリア政府に医療用大麻供給の認定を受けたオーロラ・キャナビス

 オーロラ・キャナビスは、カナダで医療用大麻を製造販売している。オーロラ・キャナビスは、カナダ西部に位置するアルバータ州に専用の55,200平方フィート(=5,128㎡)の”Aurora Mountain”と呼ぶ製造施設を保有している。また、ケベック州ポイントクレアに”Aurora Vie”と呼ぶ製造施設を保有している。エドモントン国際空港の敷地内に“Aurora Sky”と呼ぶ800,000平方フィート(=74,322㎡)の製造施設を建設中である。さらに、100%子会社の“Aurora Larssen Projects Ltd”を通じて、ケベック州ラシュートに製造施設を建設中である。  今年1月18日、オーロラ・キャナビスは、ドイツの100%子会社Pedanios GmbHを通じて、イタリアで医療用大麻の生産と流通を監督する国防省を通じてイタリア政府に医療大麻を供給するサプライヤーに選定されたというニュースが出たばかりである。(参照:Aurora Exclusive Winner of First Italian Government Medical Cannabis Tender
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不安定要素も
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