首都ベルリンでも場所によってはカードの使えない店も
トラム(路面電車)などの公共交通機関でも、タッチ機能にしか対応していない券売機もあるので、クレジットカードが使えるからといって油断は禁物だ。そのほか、スーパーに行ってもタッチ、小さなキオスクでもタッチ、レストランでもタッチ……。この傾向は首都ワルシャワだけでなく、グダニスクなどの海沿いの都市や、トルンといった中規模な街でも同じだった。
日本ではさまざまな電子マネーに対応したカードがあるが、そもそもクレジットカード1枚で済むなら、何枚もカードを持つ必要がない。便利なようでいて、実はかなり不便なのではないかと思わされた。
こういったサービスは国内でもすでに開始されており、海外でも広く利用できる「VISA Pay Wave」はその代表例。日本国内のカードやおサイフケータイなどは「FeliCa」によって運用されているが、海外で普及しているのは「TypeA/B」という規格で、東京五輪に向けてこちらに対応したリーダーも増えていくことが予想される。
一方、続いて訪れた西欧ドイツはというと、体感としてはポーランドに比べてクレジットカードの利用できる場所は限られるという印象。首都ベルリンでも小規模な飲食店では、カード決済を断られるケースが珍しくなかった。
欧州中央銀行によれば、ドイツのカード決済の比率は19%(’16年時点)。隣国フランスは52.6%、ポーランドは56.5%なので、欧州内でもかなり低いようだ。ちなみにカード決済の比率が特に高いのは北欧で、フィンランドが62.8%、スウェーデンが66.3%となっており、在日ノルウェー人にも話を聞いてみると「ほとんど買い物はカードで済ませる」とのことだ。