「こうすると10個の売りポジションが塩漬けになっても同じ量の買い注文があるため、含み損が相殺されます。その間に買いの
イフダン注文が稼いでくれたぶんがトータルの利益として残るわけです。この1円幅の設定を5円、10円と広げて発注、半年程度の期間を想定して運用するのが、グルグルトレインの基本的な活用法です」
【グルグルトレインは複雑なようでシンプル!?】買いと売り、両方のイフダン注文を10銭刻みに並べていく。利益確定幅はともに50銭。それと同時にサポートの注文をイフダン注文の合計発注量と同じ量だけ発注。これを想定レンジ内すべてに発注すれば完成だ
言うなれば、動きそうな方向のポジションを多めに持つ偏重両建てということになる。しかし、下がってしまったとき、買いのグルトレは含み損を抱えてしまう。その対処は?
「一時的な含み損は後々の利益確定のための『仕込み』として不可欠ですし、
下げ幅を全戻ししなくても約3分の2戻れば損益はトントンになるように計算しているのが、グルグルトレインの特徴です。ただ、もちろん買いと売り、どちらで始めるかの判断は必要です」
それだけに買いと売りどちらの目線を持つかが重要になる。川崎氏はどう読んでいるのか?
「長期的な高値・安値を見て決めます。私が今運用している豪ドル/円だと、
過去の月足から平均高値と平均安値を計算し、その範囲内の約6円幅をメインレンジと想定します。運用開始時は平均高値付近だったため、平均安値をゴールに売りでグルトレを始めました。それからは月5万円ほどの利益をコンスタントに稼いでくれています。手間といえば、毎日、決済されたぶんのイフダン注文を手動で発注することくらいですね」
【平均高安値から仕掛けるレンジを決める】長期的な高値・安値から中心となるレンジを見極める。川崎氏の今の運用だと平均高値と平均安値の間がメインで狙うレンジ。このレンジの上にいれば売り、下にいれば買いのグルグルトレインでスタートする。資金管理も忘れずに
このように、グルグルトレインは長期前提の手法だ。そこで資金管理が重要になってくる。
「強制ロスカットさえ避けられれば、イフダン注文がグルグルと稼いでくれます。そのため
反対に動いたときの含み損を計算し、資金が尽きないようにしないといけません」
そうなると多額の資金が必要では?