民泊に続く注目副業、「民旅」! 現役看護師主催の吉原「遊郭・遊女の歴史めぐり」に行ってみた

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吉原街歩きツアーで立ち寄った吉原神社

 佐藤さん曰く、歴史ツアー成功の鍵は「事前にその土地の歴史がわかる資料を準備することが大切」だとか。 「もともと吉原や山谷の歴史に興味があったので、勉強会に参加したり、神保町の古書店でよく文献を探していました。ツアーを企画するにあたっては、ゲストの方々が当時の吉原の街並みなどをイメージしやすいよう、自分で買える範囲内で文献を購入したり、ネットで資料を探したりして用意するようにしています」  全国各地の土地の歴史や、人々の暮らしの痕跡を探るテレビ番組『ブラタモリ』(NHK)や、訪日外国人観光客の増加などの影響もあり、昨今、歴史ツアーの需要は高い。では、ホストである佐藤さんの収入はどれくらいなのか? 「ツアーは大人も子供もお一人様2500円の料金で、1回のツアーにつき私の収入は1万円弱。1か月で平均3、4回ツアーをした場合、収入は3万~4万円になりますかね」  決して高額ではないが、佐藤さんは「私としては、お客様とのコミュニケーションが何よりも楽しく、お金に変えられない価値があると思っています」と述べる。
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吉原街歩きホストの佐藤淳子さん

 確かに名城探訪や農業体験、アート探訪など民旅の内容はホストによってさまざま。ツアーの目的も佐藤さんのように「お客様や地元住民とのコミュニケーションに重きを置く」など多種多様なのだ。  もちろん、ホストのなかには1か月10万円以上を稼ぐ者もいる。まさに本人の目的とやる気次第の「民旅」ビジネス。シェアリングエコノミーが今度発展していくなか、サイドビジネスとしてもまだまだ今後、成長の余地があるといえよう。 <取材・文/井野祐真>
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