泉田前新潟県知事と自民党との間に“密約”があった? 元同僚の古賀茂明氏が内情を暴露

原発再稼働の同意が近づいてきたので知事を辞めた!?

田中委員長と泉田知事

2015年8月24日、全国知事会・防災委員長として田中俊一・原子力規制委員長に申し入れを行う泉田知事(当時)。「住民の避難対策・テロ対策が不十分なままの原発再稼働はありえない」と主張していた

「泉田さんはもともと保守政治家です。まだ54歳と若いし、彼と話していると『県知事は4期目ぐらいまでやってもいいけれども、それで終わるつもりはない』『国政に出る時には自民党から出たい』と言っていることが伝わってきました。そういう立場では、自民党と対決するのは避けたい。  そこに(柏崎刈羽原発再稼働の)同意が近づいてきたので『だったら知事を辞めて国政に行ってしまおう』と考えた可能性が十分にあります。それで、県知事選直前に辞めたのではないか。  普通はあり得ないことですね。知事選の直前に不出馬宣言をされたら、(原発再稼働に反対する)野党や市民が全然準備できない。逆に言えば、直前に辞めたほうが自民党推薦候補当選の確率が高まるので、自民党に協力したというふうにも見える。これはあくまで推測ですが」(古賀氏)  以上が泉田氏への評価を一変させた古賀氏の「密約説」(仮説)だが、いくつもの根拠に基づいており、説得力がある。知事時代の原発再稼働に慎重な姿勢を続けた泉田氏がなぜ変節したのか。泉田氏がこれをどう説明するのかが注目される。 <取材・文・撮影/横田一>
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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