発注してからも板から目を離してはいけない。もし、どんどん買い注文が上のほうに増えていくようなら、値上がりが期待できる板だ。急いで利益確定と損切りのポイントを引き上げよう。10分間は集中して値動きを見守り、利益は伸ばし、損を小さくするよう素早い判断と行動が重要になる。
このトレード方法は、銘柄抽出の事前準備とある程度の慣れが必要だが、注文状況が一目でわかるので大きな失敗はしにくい点と、サラリーマンでも始業前40分程度の作業で毎日コツコツと利益を積み上げられる点がメリットだ。
「始業が9時より早い人は難しいですが、9時半以降の始業なら十分取引可能です。私のスクールの生徒さんは取引用のノートパソコンを持参して早めに出社してトレードしたり、会社近くのカフェでトレードし、終わってから出社するという人もいます」
コツを掴むまでには相応のトレーニングも必要となるが、慣れれば始業前の40分でできる小遣い稼ぎ。デキるビジネスマンの新しい「朝活」スタイルとして定着するかもしれない。
【坂本慎太郎氏】
こころトレード研究所長。証券会社などで株や債券ディーラー、ファンドマネジャーを歴任し独立。著書に『
朝9時10分までにしっかり儲ける板読み投資術』。ハンドルネームはBコミ
取材・文/森田悦子