次に、投資候補銘柄を選び出して、ツールにリスト化して登録しておく。寄付の10分間で結果を出すにはどんな銘柄でもいいわけではなく、ある程度の値幅が狙えて取引量が十分ある銘柄であることが必要だ。ただし、取引が多すぎて板を追うのが難しい超大型株や、変動が大きすぎる銘柄は難易度が高いので除外しておこう。
具体的には、①超大型株(TOPIX100銘柄)を除外/②出来高が1000単元以上/③株価が5000円以上/④株価の変動が大きすぎる銘柄を除外/⑤値上がりしているセクター(業種)という5つの条件となる。ツールのスクリーニング機能などを使って抽出し、リスト化しておこう。200銘柄ほど用意するのが理想だという。
毎朝の投資は、この登録銘柄の板に目を通し、板トレードに適した「強い板」を探すことからスタートする。売買注文は市場が開く前からどんどん入っているので、それを順にチェックしていこう。右側下部分の買い気配に注文がずらりと並び、左側上部分の売り気配がスカスカの板が「強い板」だ。候補銘柄が200あっても、そのうちトレードに適した強い板は3~5銘柄程度しか見つからないのが普通というが、その日の「お宝」なのだから仕方ない。
「200銘柄の板を見るのは大変に感じるでしょうが、板もリスト化して表示すれば15分ぐらいでチェックできます」
強い板の銘柄を見つけたら、さっそく注文を入れよう。板には前日の終値よりも高く寄り付きそうな「買い板」と安く寄り付きそうな「売り板」があり、それぞれに順張りと逆張り戦略があるが、板トレードでは素直に強い板の上昇を狙う「買い板の順張り」だけを狙えばOKだ。
買い指値を入れるのは一番高い買い注文(買い気配)か、その前後あたりの確実に買えそうな株価水準をターゲットにしよう。このとき、必ず「寄付条件」という、市場オープンと同時に注文を成立させる条件をつけるのがポイント。もしこの条件で買えなかったら、その銘柄のトレードはその日は潔くあきらめよう。
買えたら間髪入れずに、利益確定の指値と損切りの逆指値注文を設定する。このときに注視すべきは、売り気配だ。利益確定は「ここまでは伸びそう」と思うポイントで、損切りは利益確定より小さい幅にしておく。いずれも、買い注文がしっかり入っていて「確実に売れそう」、あるいは「確実に逃げられそう」な水準で、なおかつ10分で確実に決着できるよう、数円から十数円程度の値幅で収めておこう。注文は利益確定と損切り
が一度に出せる「OCO注文」が便利だ。
⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=150014
寄付の板には、前日の終値より高く寄り付きそうな「買い板」と、安く寄り付きそうな「売り板」があるが、素直に買い板の上昇に乗ればOK。