世界第三位の観光地、バルセロナで「観光者排斥」運動が起きている

 ヴァンダリズムが拡大してバルセロナの観光業の発展を脅かすのと併行して、カタルーニャの発展を阻む独立問題が現在注目されている。  カタルーニャから撤退或いは本社をカタルーニャ以外の地方に移転させている企業が次第に増加しているが、8月1日には自然食品をメインに販売している企業Naturhouseが本社をバルセロナからマドリードに移すことを決定した。同社は1900店のフランチャイズを持ち、フランスやドイツにも進出しているスペインの上場企業である。  移転の主な理由は、カタルーニャ政府の独立気運に不安を感じ、また仮に独立すればEUからの補助金も受けられなくなることで、それはカタルーニャの発展を阻むものになるからであるとしている。そして創業者は、カタルーニャもスペインの一部であるということを否定できない考えの持ち主である。<参照:「El Confidencial」> <文/白石和幸> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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