FIFAワールドカップ公式スポンサーに中国のスマホメーカー「vivo」が就任! いったいどんな企業?

 中国のスマホ市場は世界最大規模で、中国での統計は世界の統計にも大きく反映される。維沃移動通信は世界で5位とはいえ、中国での比率が高いことは事実だ。中国では成長率が収束傾向にあり、さらなるスマホ事業の拡大には国際展開の強化が必要となる。実際、維沃移動通信は国際展開を推進しており、特に東南アジアや南アジアでスマホ事業の強化を図っている。

マレーシア・クアラルンプール市内にあるvivoの実店舗

 vivoブランドの国際的認知度を高めるために東南アジアや南アジアでもオフライン展開を強化し、国際的な人々が行き交う国際空港や航空会社の機内誌に広告を掲出するなど、様々な取り組みを実行している。また、スポーツ分野も活用しており、維沃移動通信が重視するインド市場で影響力が大きいクリケットのインディアン・プレミアリーグの公式スポンサーとなり、東南アジアなどでも人気が高いサッカーの欧州リーグでは広告を掲出している。多額の広告費を投じて国際的認知度の向上に努めており、W杯の公式スポンサー契約はその取り組みの発展形と考えられる。

中国・北京首都国際空港にあるXplay6の広告。NBA選手ステフィン・カリーとの限定コラボ版なども出ている

 W杯は世界的にあまりにも強力な影響力を持ち、世界中から注目を浴びる。2018年W杯が始まれば世界中の人々がvivoブランドを目にすることになり、vivoブランドの国際的認知度を高めるうえで大きな効果が期待されている。  維沃移動通信は参入する国・地域をさらに拡大する方針も表明しており、国際展開の新たなステージに踏み出した維沃移動通信の今後も注目したい。 <取材・文・撮影/田村和輝>
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