FIFAワールドカップ公式スポンサーに中国のスマホメーカー「vivo」が就任! いったいどんな企業?

 維沃移動通信が急成長した要因は広東歩歩高電子工業にルーツを持つ「OPPO」ブランドを展開する広東欧珀移動通信と近い。広東欧珀移動通信はカメラ機能やオフライン展開の強化などでスマホの販売台数を伸ばしたが、それと近い戦略である。(参考:HBO)  なお、広東欧珀移動通信は広東歩歩高電子工業および維沃移動通信と経営面で関係性はない。

自分撮り機能を強化したスマホ「X9」

 中国ではカメラ機能でも特に自分撮り機能が重視されており、Xシリーズは中国の若年層を中心に高い評価を受けた。また、中国のスマホ市場はオンライン販売より実店舗を通じたオフライン販売の比率が高く、洗練されたデザインの実店舗を増やすことで、販売拠点の拡大、vivoブランドのイメージと認知度の向上につなげた。さらに認知度を高めるべく商業施設、繁華街、駅や空港など多くの人々が行き交う様々な場所で広告を掲出し、実店舗や広告など一連のオフライン展開を強化する取り組みは大きな成果をもたらした。  維沃移動通信は本社前に音楽携帯電話を意味する「音楽手机」と掲げるなど、従来から音質を強化したスマホを投入しており、それも継承してvivoブランドのキャッチコピーを「vivo Camera&Music」と定め、カメラと音楽に強いスマホブランドとしてアピールしている。
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W杯公式スポンサー契約の狙い
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