今日のビジネスパーソンを巻き込むには不可欠なスキル
質問は、これら3つの中で、答えが限定的だ。していただいてもよいか、この方法はどうかと、良し悪しや是非を問うので、相手の理性に問いかけて、白黒はっきりつけやすい。心情の吐露は、相手の感情に問いかける。示唆は良し悪しや是非を考えていただくだけでなく、他の方法も許容する話法だ。
理論的に考える人には質問で、感性が強くでる人は心情の吐露で、自律裁量に富む人は示唆で、繰り出すことは効果がありそうだ。そして、これらの順に、回答の範囲は広くなる。
命令や断定するよりも、これらの話法の方が、相手を動かしやすい。それは、価値観も多様化し、モチベーションファクター(モチベーションが上がりやすい要素)もさまざまな今日のビジネスパーソンを巻き込むためには不可欠な分解スキルなのだ。
※分解スキル反復演習型能力開発プログラムは、山口博著『
チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月。ビジネス書ランキング:2016年12月丸善名古屋本店1位、紀伊國屋書店大手町ビル店1位、丸善丸の内本店3位、2017年1月八重洲ブックセンター4位)で、セルフトレーニングできます。
【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第37回】
<文/山口博>
【山口 博(やまぐち・ひろし)】グローバルトレーニングトレーナー。株式会社リブ・コンサルティング 組織開発コンサルティング事業部長。さまざまな企業の人材育成・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、リブ/コンサルティング組織開発コンサルティング事業部長。。近著に『
チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)がある
※社名や個人名は全て仮名です。本稿は、個人の見解であり、特定の企業や団体、政党の見解ではありません。