痴漢の疑いを掛けられた場合の対処法について、「駅員室には行くな」という意見がよく出る。たしかに痴漢の疑いを掛けられ、電車から降ろされると、駅員は被害者と、痴漢の疑いがある人を駅員室に連れて行こうとする。
駅員室に行くと、痴漢の容疑の疑いがある人は、被害者とは隔離され、駅員は警察を呼ぶ。駅員にとって、駅構内のトラブルを収めることは業務のひとつだが、刑事事件が発生した以上、後のことは全部警察に丸投げするというのはよくあるスタンスだ。
また、2つ目のよくある対処法として、名刺などを渡して身分を明かし、その場から堂々と立ち去るという方法もある。しかし、これの成功率はそれほど高くなく、被害者や駅員の強引な誘導によって、駅員室まで連れ込まれてしまうことがほとんどだ。
そうして駅員室に連れて行かれたとき、駅員は「別々に事情を聞くから…」と言い、まず被害者と被疑者を完全に引き離す。おそらく裁判の公判まで、2度と会うことはないだろう(幸運にも起訴されなったら、本当にもう2度と会うことはない)。
そして、初動として最寄の交番や派出所から制服警官がやってくる。警察官は通常2人で来て、被害者と被疑者に対して、とりあえず駅員室で話を聞いてくる。
「お宅、痴漢したわけ?」
あくまでも私見だが、痴漢の疑いを掛けられた人に対して、警察官は最初から疑いの眼差しを向け、不信感いっぱいで聞いてくる。
「いえ!やってません!」
なんて、いくら訴えてもほとんど効果はない。