アメリカが先制攻撃に踏み切るとしたら、そのXデーは6月から8月が濃厚だという。
「横須賀を母港とする原子力空母ロナルド・レーガンは例年1月から5月ごろまで点検・整備で活動を停止します。加えて、夏にはテロや戦争が起こりやすいというアノマリーもある」(土居氏)
当のロナルド・レーガンは4か月にわたる点検整備と試験航行を終え、横須賀基地に戻ってきたばかりだ。新しい任務に出る準備は、いよいよ整ったと考えられる。
予測どおりの軍事紛争となれば、投資家としてどう立ち回ればよいのか。土居氏は儲けのチャンスはアメリカ株投資にあると説く。
「『遠くの戦争は買い』という相場の格言もありますが、さまざまな物資が総動員される戦争は“究極の消費”ともいえ、あらゆる業種にメリットがある。実際、朝鮮戦争や湾岸戦争など過去の紛争時のパフォーマンスは平時の平均を上回っています」
また「有事の金」ともいわれるように、テロや戦争で政情が不安定になる局面では金が買われる傾向があり、金投資も有望という。
ただし、アメリカ株も金も、ドルを基準に取引される金融商品だ。戦争のリスクが高まる局面では急激な円高が進む可能性があるので、ドル建ての価格が上昇しても、円に換算するとマイナスという事態もあり得る。このため、有事シナリオでは日本の投信やETFなどではなく、証券会社に外国株口座を開設し、ドル建てでアメリカ株や金に投資するのが重要だ。
「まずはドル建てで上昇の恩恵を受けて利益確定しておき、円に戻すのは円安局面を待つのがポイント」(土居氏)
個別株も悪くはないが、アメリカで上場されるETFなら銘柄選びの手間も省け、株式市場全体の上昇に乗ることが可能だ。