増える「セルフ精算レジ」、「セルフレジ」のスーパー。その理由は

photo by Bernd via flickr(CC BY-SA 2.0)

 一般社団法人 日本スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会、および、一般社団法人 新日本スーパーマーケット協会がまとめた「平成28年 スーパーマーケット年次統計調査 報告書」(2016年10月)によると、セルフ精算レジ、および、セルレジの導入が進んでいる。(参照:「平成28年 スーパーマーケット年次統計調査 報告書」)  セルフ精算レジとは、商品のスキャンは店舗側のチェッカーが行い、会計作業を買物客自身が行うシステムのことである。一方、セルレジとは、商品のスキャン・会計作業を全て買物客自身が行うシステムのことである。  多くの人々にとって、日頃使っているスーパーマーケットは、選択肢が複数あったり、無かったりすることがあるかもしれないが、ほぼ同一の場所である場合が多いと思われる。従って、セルフ精算レジ体験あるいはセルフレジ体験の有無は、その人が新たなシステムを受け入れる選好性があるかどうかとは関係無く、単純に、利用しているスーパーがセルフ精算レジなどを導入しているかどうかによる。セルフ精算レジ、セルフレジをまだ利用したことのない人もいることだろう。  上記報告書では、セルフ精算レジ、あるいは、セルフレジのいずれかの設置率は42.8%となっている。また、セルフ精算レジの設置率は28.6%、セルフレジの設置率(一部店舗含む)は22.1%である。

人手不足の解消のための取り組みのひとつ

 セルフ精算レジ、セルフレジの導入の理由は、スーパーマーケットの人手不足である。“想定に対する正社員人数の割合(想定人数に対してどの程度であるか)は、全体では93.4%、  想定に対するパート・アルバイト人数の割合は89.4%となっている。“また、”人手不足の部門については、「レジ部門」が82.9%で最も高く、次いで「水産・鮮魚部門」76.2%、「惣菜部門」67.4%の順となっている。“(同報告書)  1割程度の人手不足に対しての解決策として、人手不足の解消のための取り組みの中で最も高いのが「高齢者の採用」(68.8%)である。次いで「パート・アルバイトの時給アップ」(58.5%)、「パート・アルバイトの技術向上」(49.4%)の順となっている。本設問では、セルフ精算レジ、セルフレジの導入が回答の選択肢に無いが、「少人数でも運営できる店舗づくり」(47.2%)および「機械化・システム化」(44.3%)に含まれると考えられる。したがって、セルフ精算レジ、セルフレジの導入は、最優先ではないものの、ひとつのソリューションである。
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レジの生産性160%アップ!?
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