2014年、世界で最も権威のある顔認証評価システムLFW(LabeledFaces in the Wild)テストにおいて、当時「フェイス++」の顔認証率は97.27%の精度を誇ったという。これは97.25%を記録した業界トップのフェイスブック社の精度をリードした結果だった。彼らは創業からわずか2年足らずで世界一の技術と評されたのである。
格別な精度の背景には彼らだけが持つ人工知能(AI)技術があった。唐氏は「まずは、顔をきちんと認識することから始まる」とし、「数多くの顔の目・鼻、口などをビックデータで作って、分析する過程を繰り返す。これを通じて認識結果を正確に出すのがアルゴリズムの核心だ」とした。
通常、顔認証ツールは、目、鼻、口角など5点を分析するのが主流だが、メグビーの顔認証技術は顔から83点の特徴を読み取りながら、双子まで明確に判別する水準に達している。
昨年にはすでに5000万ドル(約55億5500万円)以上の投資金を受け、メグビーの会社価値は2億ドル(約222億2200万円)を上回っている。これに合わせて、中国の関連市場も急速に成長している。市場調査会社ガートナーによると、指紋認証・顔認証など生体認証を含めた世界のモバイル電子決済市場規模は昨年6200億ドル(約68兆8888億円)で、2019年には1兆800億ドル(約120兆円)まで増える展望だ。
もちろんセキュリティ問題など、議論の余地はある。しかし、今後も様々な業態において、顔認証システムの導入が拡大されていくと予想されている。
※参照:「
MIT Technology review」
<取材・文/pocca(
ロボティア>編集部)>
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