先祖顔負けの個性を発揮する殿様知事たち(画像は佐竹敬久氏公式サイトより)
今月9日、秋田県知事選挙が行われ、現職の佐竹敬久氏が3選を果たした。敬久氏は、江戸時代の秋田藩主佐竹家の分家・佐竹北家の21代当主であり、現職の知事では唯一の“お殿様知事”として知られている。
江戸時代の大名の家系で、戦後の公選制になってから誕生した“お殿様知事”は、佐竹氏を含め6人おり、首相も務めた元熊本県知事の細川護熙氏(知事在職1983~91年)、元福島県知事の松平勇雄氏(在職1976~88年)、元千葉県知事の加納久朗氏(在職1962年~63年)、元愛媛県知事の久松定武氏(在職1951~71年)、元佐賀県知事の鍋島直紹氏(在職1951~59年)がいる。
細川護熙氏は、熊本藩主だった細川家の18代当主であり、戦前に首相を務めた近衛文麿の孫としても有名だ。知事退任後には、日本新党を立ち上げて「新党ブーム」を巻き起こし、1993年に第79代内閣総理大臣に就任。自民党から38年ぶりに政権交代させ、細川家の先祖が成し遂げられなかった“天下取り”を実現している。