「やる気の源泉」を見極めてマネジメントすると集団はうまく回る!

モチベーションファクター組織開発の必要性

 チームと同じモチベーションファクターの顧客には対応しやすいが、チームのモチベーションファクターとは異なる顧客に対しては、からきし営業プロセスを回しにくいということに直面しかねない。  そこで、チームメンバーをモチベーションファクターのバランスをとりながら決定していくというモチベーションファクター組織開発が必要となってくる。この場合は、特定のモチベーションファクター(例えば「目標達成」とか、「他者協調」とか)の人だけで集めるという方法もあれば、狩猟型と農耕型のバランスをとる方法もある。どちらが良いとは一概に言えないが、前者は短期的なパフォーマンス発揮には有効だが、中長期的には顧客が千差万別な分、脆弱な組織と言わざるを得ない。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=134514  モチベーションファクター組織開発は、モチベーションファクター別のリソースアロケーションと組み合わせて実施することが一般的だ。モチベーションファクター別リソースアロケーションとは、例えば、トップとナンバーツーのモチベーションファクターの組み合わせや、異動をする場合に、どのモチベーションファクターの人を出して、どのファクターの人を受け入れるかということだ。  プロスポーツのストーブリーグで、ポジションをふまえた上でトレードをすることはあたりまえのこととなっているが、実はビジネスパーソンにおける人事異動では、必ずしもそれが考慮されていないケースが少なくないのだ。 ※「モチベーションファクターを見極めるスキル」は、山口博著『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月。ビジネス書ランキング:2016年12月丸善名古屋本店1位、紀伊國屋書店大手町ビル店1位、丸善丸の内本店3位、2017年1月八重洲ブックセンター4位)で、セルフトレーニングできます。 【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第30回】 <文/山口博 photo by AlexanderStein via pixabay(CC0 PublicDomain)> 【山口 博(やまぐち・ひろし)】株式会社リブ・コンサルティング 組織開発コンサルティング事業部長。さまざまな企業の人材育成・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)がある ※社名や個人名は全て仮名です。本稿は、個人の見解であり、特定の企業や団体、政党の見解ではありません。
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チームを動かすファシリテーションのドリル

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