しかし、フェイスブックは韓国でのフェイクニュース対策の適用拡大には、慎重な立場を示している。フェイスブックコリアの関係者は「韓国も大統領選挙を控えているため、偽のニュース対策導入を慎重に協議している」としながらも、「まずはアメリカとドイツで導入されるフェイクニュース対策の様子を見ながら決定する予定だ」と話している。さらに、「韓国には、偽ニュース判断を委託するための第3者機関があまりない」とも付け加えた。
今回のような「フェイクニュース問題」以外にも、フェイスブックのコンテンツ管理システムに対する問題点は度々指摘されてきた。これに対してフェイスブックは、使用者たちの自由なコミュニケーションであることを強調し、自社内チェックや通報機能で解決できるという立場を堅持してきた。
しかし今回、ドナルド・トランプ氏の大統領当選に、フェイスブックを通じて流布されたフェイクニュースが決定的な影響を及ぼしたという世論が広がり、外部機関との協力プロジェクトを提示するに至った。
フェイスブックが世界最大のSNSという点で、フェイクニュース対策の導入要請は今後各国で拡大していく見通しだ。今までの自社管理を強調してきたフェイスブックのコンテンツ流通体系にも、変化が避けられないだろう。外部機関がフェイスブックの生態系に介入する余地が大きくなり、ユーザーの使用をある程度、規制することになるためだ。これによってフェイクニュースだけでなく、特定問題に対する疑惑を盛り込んだニュースまで制約を受けかねないという懸念が出ている。一部では、政府が直接、あるいは外部機関を活用して影響力を行使する「副作用」も懸念され始めている。
<取材・文/ Pocca(
ロボティア>編集部)>
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