「イオンスタイル碑文谷」いよいよ開店!――ダイエー旗艦店を蘇らせたイオン、その成功のカギは?

かつての面影は一層!-まるで百貨店?

1階エントランス。館内は大きく生まれ変わり明るい雰囲気に。(店舗公式サイトより)

 イオンスタイル碑文谷のキャッチフレーズは「創・装・奏」。「あの頃の創りをつなぎ、新たに装い、みなさまと共に毎日の暮らしを奏でる」という思いを込めたものだという。  12月18日のグランドオープンに先駆け、12月16日には地元住民とイオンカード所有者などを対象としたプレオープンが行われ、朝から多くの人が詰めかけた。  館内はスターバックスコーヒーなど一部を除けばイオンの直営売場が中心で、1階は生鮮食品、惣菜、イートインなど、2階は銘菓・銘店、調味料、輸入食品、酒、インストアBarなど、3階は化粧品、レディスアパレルなど、4階はホームファニシング、リビング、ダイニング、ヘルスケア、家電、調剤薬局などといった構成。今回営業を開始したのは1階から4階までで、5階から7階は2017年春のオープンを目指して工事が進められており、キッズ・ベビー関連の売場やレストラン、大型書店、クリニックなどが出店する予定だという。  建物の外装は色が変わった程度であるが、内装は以前とは大きく変わっており、什器に木を多く使うなど落ち着いた雰囲気で、地元客からは「全く違う建物みたい」「デパートのよう」という声も聞かれたほどであった。  売場づくりにおいては、特にこだわりの食品に力が入れられた。食品売場には近年のイオンの店舗でもお馴染みとなっているカフェ併設のイートインコーナー、イオンリカーのインストアBar、輸入食品売場が登場。ワイン売場ではソムリエが、コスメ売場ではビューティーアドバイザーによる接客が行われるなど、惣菜や銘菓銘店、化粧品などを中心に対面販売が主体となっている売場も多く、百貨店にも引けを取らないような接客サービスが提供される。

インストアBar「碑文谷バル」。イオンの店内だということを忘れさせられる

 ダイエー時代に販売されていた「碑文谷という立地ならでは」の商品は、売場や品揃えが拡大された。一例をあげると、ダイエー時代に好評であったオーガニックコスメ売場や、やはりダイエー時代に好評であったダイエー直営牧場で育てられた高級牛「さつま姫牛」の売場、銘菓・銘店売場などの充実が挙げられる。

銘店売場などダイエー時代に人気だった「碑文谷ならでは」の売場は拡充された。(店舗公式サイトより)

 また、改装に合わせて老朽化していたエスカレータやエレベータも更新されたほか、休憩所として大型のイートインコーナーに加えて各階に多くの椅子が設置されており、買い物のみならずあらゆる世代が集える「憩いの場」へと生まれ変わった。
次のページ 
成功の鍵は「既存イメージの打破」と「魅力の発信」
1
2
3