急騰したローストビーフ人気にみる、飲食業界の意図とは

ローストビーフ

’15年流行ったローストビーフだが「高すぎる」という声も

 外食市場の調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」によると、今年流行となったグルメで「ローストビーフ」が2位にランクインした。飲食情報サイト『ホットペッパーグルメ』でも今年に入り、検索数が急激に伸びた。 「この流行には’15年の豚レバー生食規制が裏側にあるんです」と語るのはフードジャーナリストのはんつ遠藤氏だ。’11年の牛生肉規制に続いて行われたこの規制の裏で、表面にしっかり火を通しながらも生肉の気分を味わえるローストビーフが注目されたのだ。 「業界的には、もともと人気のなかった赤身肉を高く売るための戦略的意図がありました。値段の安い赤身肉を熟成させた『ドライエイジングビーフ』というブランドが人気を得て赤身の価値を上げることに成功しましたが、今度は値段が高くなりすぎた。そこで、薄くてもおトクに食べられる印象を与えるローストビーフを売り出すことにしたのです」  安い肉を高く売る業界の意図は、高級焼肉店でザブトンやイチボなどの珍しい部位をブランド化しているところからも垣間見える。今では霜降りよりも、珍しい赤身部位の値段が高いこともあるという。  だが、これ以上、値段が高くなると牛肉を気軽に食べることも難しくなってしまう。
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業界が次に仕掛けるのは「やきとり」ブームか
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