騒動の末、香港チームがACL2017に初出場。率いるは男子トップリーグを制した世界初の女性監督・陳婉婷

東方のACL出場を報じる香港の媒体

 いま、アジアサッカーが熱い。東南アジアや中国、インドなどの新興国でサッカーが爆発的な人気を博してきており、その経済規模も日本サッカーを凌駕するものが出てきている。サッカーのレベルも徐々に日本や韓国などの強豪国に近づいてきており、色んな意味で無視できない存在となってきている。  アジア最古の「サッカー協会」「サッカークラブ」「国内リーグ戦」「国内カップ戦」などの称号は、すべて150年以上に渡って英国の統治下にあった香港に与えられているものである。19世紀の終盤から20世紀の初頭に掛けて、英国の船舶が寄港する世界中の港町から瞬く間に広まったサッカー。香港はアジア諸国の先頭に立ってサッカーを牽引する立場にあったことは、現代のサッカーファンの間ではあまり知られていない。  アジアサッカー連盟発足時のオリジナルメンバーの香港は、サッカー発祥の地でもある英国による統治の時代から、20世紀末の中国への主権返還を経て現在に至るまで、アジアのサッカー勢力の観点においては、相対的な地位を徐々に落としてきた。

男子チームの東方を国内リーグ1位に導いた女性監督、陳婉婷(左)。右は澤穂希(香港蘋果日報より)

 近年、香港サッカーは、国家主導による中国スーパーリーグの勃興や、Jリーグなどとの提携事案によるアセアン諸国の台頭に、後塵を拝する立場に追いやられている。しかし、ここにきて古豪復活とばかりに、かつての繁栄の日々を奪還するべく、巻き返しの攻勢に出ていることを解説する。
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香港王者の東方がACLに史上初のストレートイン決定
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