ルノアール、サラリーマン憩いの場の意外な経営戦略

ルノアールだけ年収400万円台

 営業利益は総売上から原価と販管費を引いたもので決まる。ルノアールは販管費の割合が非常に高いのだ。販管費は通常、人件費や土地代、広告宣伝費などからなる。  ルノアールの販管費の内訳を見ると、やはり「給料及び手当」と「貸借料」が大きな割合を占めていることがわかる。また、「その他」として、退職給付費用や賞与引当金など、これまた人件費に関わる項目を中心に相当額計上している。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=120346  ただし、給与も賃料も他社と比べてそんなに高いわけではない。むしろ給与に関しては、各社の「平均年間給与」を比べると、ルノアールだけ400万円台で、500万円台の他社から引けを取っている。  貸借料に関しても、有形固定資産が総資産に占める割合はドトールよりは低く、土地や建物に特段多くのお金を払っているわけではないようだ。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=120348  ルノアールは都内の有名な場所に多くあるものの、駅からは少し離れたところに立地していることが多く、入居しているビルも最新のオフィスビルなどよりはそれなりに経年したところが多いため、そこまで賃料がかさまないのだろう。駅チカにあることが多いドトールとは対照的だ。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=120347  給与は他社の水準より低く、賃料が高いわけでもないルノアールだが、1店舗あたりの売上高が競合他社と比べて明らかに低いことが特徴となってしまっている。効率的な経営という観点では他社に劣っており、販管費の占める割合が他社よりもはるかに高い原因になっていると言えるだろう。
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「受取保証金」という副収入
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