Jリーグ・アジア戦略、シンガポールで新たな一歩。松本山雅、Sリーグクラブと業務提携

業務提携の調印式が行われた「ザ・フローティング・プラットフォーム」では、子どもたちを対象にしたサッカークリニックも行われた(Photo by Leo Shengwei )

 業務提携に先立ってGIFCのベン・テン会長は松本を訪れ、サッカークラブが地域を盛り上げている様子を見て深く感銘を受けたという。調印式でのスピーチで述べた「松本山雅のような尊敬に値するクラブと提携できたこと興奮している」という一節も社交辞令だけではないだろう。  さらにベン会長は「松本はとてもオープンな姿勢で業務提携の話を進めてくれ、様々な面で協力することを約束してくれた」とした上で、松本からの選手獲得を目指して交渉中であることも明らかにしており、「来季は我々にとって非常に重要なシーズンであり、そのためにも松本から選手を獲得できることを望んでいる。チームのパフォーマンスを向上させてくれるだけでなく、ほかの選手たちが松本の選手から直に学ぶこともできるだろう」と期待をにじませた。  松本の加藤善之副社長兼GMは、「(両クラブは)チームカラーがどちらも緑でエンブレムにも鳥があしらわれているなど共通点が多くあり、とても親しみを感じている。GIFCという信頼できるパートナーを通じて、お互いの国で社会貢献につなげるることが一番重要。まずはコーチを派遣してシンガポールの子どもたちに幅広くサッカーの楽しさを教える活動から始めていく。将来的にはトップチームが互いを訪問してトレーニングをしたり、プレシーズンマッチなども開催できるようにしたい」と今後の活動に期待を寄せている。
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両国のサッカー発展のきっかけとなるか
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