海外は中国での販売が中心だが、これは売上・利益ともにここ数年減衰傾向にある。最新の決算では、約17億円の売上に対して、5億円近い損失を出している。
収益の柱はやはり国内だ。第3四半期では売上が473億円、利益は22.6億円ある。海外事業で大幅な赤字を出しているのも吸収して全体でも黒字を保っている国内事業の収益力には目を見張るものがある。その底強さの理由は何だろうか?
そもそも冒頭で述べたように昨年比で売上高50%以上減という異常な数値を叩き出しているが、一昨年と比較すれば、各月ともにプラスである。
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ある意味、昨年が特需だったとも言える。
Googleマップなどでラオックスの出店場所を確認すると、大きな駅を出てすぐのところに店舗を構えているヤマダ電機などと比べて、少し離れたところに出店していることが分かる。集客は旅行代理店との提携に頼って、出店地は少し賃料の安いところにしているというわけだ。
そして、人件費も非常に低い。平均年間給与は400万円以下と、同社が上場している東証2部の中でも低水準な上に、社員1人あたりの売上高が1億円近くあり、5000万円程度の同業他社と比べると高い。社員数が少なく単価も低いため人件費は抑えられるというわけだ。損益分岐点がので、売上減にも耐えうる体力を有しているとも言える。
会社の借り入れ依存度の低さを示す指標である自己資本比率も80%台と、安泰だ。