研究者によれば、労働が週40時間を超えたあたりから、多くの人はストレスが激増していき、睡眠やリラックスの余裕がなくなっていくんだとか。現代のビジネスマンで、この基準をクリアできている人は、かなりの少数派ではないでしょうか。
さらに、ビジネスマンの命を削るのは「長時間労働」だけではありません。ここ数年の調査では、もっと悪影響の大きい要素がわかっています。
2016年、スタンフォード大学のジェフリー・フェファー教授が、興味深い研究を行いました。過去に出た「仕事と健康」に関する228件の研究データから質の高いものだけを選び、「体を壊す職場の条件」について分析したのです。
それぞれのランキングを見ていきましょう。
▼早死にの確率を高める要素トップ5
【1位】仕事の権限の少なさ
【2位】仕事がない
【3位】保険システムがない
【4位】長時間労働
【5位】仕事による家庭の不和
▼メンタルを病む要素トップ5
【1位】仕事による家庭の不和
【2位】仕事がない
【3位】仕事の責任が重すぎる
【4位】組織内の不公平
【5位】業績が不安定
▼病気の発症率を上げる要素トップ5
【1位】仕事による家庭の不和
【2位】仕事がない
【3位】業績が不安定
【4位】仕事の責任が重すぎる
【5位】仕事に関する権限の少なさ
もちろん長時間労働も問題ですが、全体的に見れば、自分で自由に仕事をコントロールできるかどうかや、ハードワークによる人間関係の悪化などのほうが、ビジネスマンの寿命は削られていくようです。