試合前まで大きな注目を集めた「ベトナムダービー」だったが、スタメン発表でグエン・トゥアン・アインの欠場とグエン・コン・フオンのベンチスタートを知った瞬間、ベトナム人の多くが興味を失ってしまった。特にトゥアン・アインについては、数日前の練習で負傷しており、欠場が事前に分かっていたにもかかわらず、試合直前までそのことが告知されなかったことに多くのベトナム人が憤った。
また、87分に途中出場したグエン・コン・フオンは一度もボールに触ることすらなく試合終了(1-1ドロー)。10月初めにホーチミン市で行われたベトナムと北朝鮮の親善試合(5-2で勝利)でもグエン・コン・フオンは途中出場したものの、動きが鈍く殆どチャンスに絡めず、地元の辛口評論家から「同点弾を決めたグエン・トゥアン・アインと比べて成長が見られない。チームメイトの足を引っ張る存在だった」と酷評された。
両選手はベトナム時代の所属元クラブが若手重視ということもあり、ほぼ全試合でスタメン出場していた。ファンが懸念しているのは、日本での試合勘不足が今年末のAFFスズキカップや来年の東南アジア競技大会(SEA Games)のパフォーマンスに悪影響を及ぼすことだ。この二つの大会は現時点で、東南アジアのサッカーファンにとってオリンピックやワールドカップよりも重要な大会である。