Jリーグ“ベトナムダービー”の功罪、過剰PRや起用法に批判の声

「ベトナムのメッシ」などとして試合前から大きな期待を集めていたが……

 今季、ベトナム1部ホアン・アイン・ザライ(HAGL)から水戸と横浜FCにそれぞれ期限付き移籍したFWグエン・コン・フオンとMFグエン・トゥアン・アインは、母国のファンから「ベトナムのメッシ」、「ベトナムのピルロ」と呼ばれるスター選手。昨年トップチームに昇格したばかりのため、プロでの経験はまだまだ乏しいが、アンダー世代のベトナム代表で大活躍して一躍国民的アイドルとなり、現在はA代表にも名を連ねている。  日本では、「ベトナムの英雄」こと元コンサドーレ札幌のFWレ・コン・ビンに続く、ベトナム人Jリーガーとして注目されたが、ここまでのリーグ戦の出場試合は、グエン・コン・フオンが5試合(うちスタメン1試合)で出場時間は80分。一方のグエン・トゥアン・アインはいまだ出場試合ゼロ。出場機会が巡ってこないことによるパフォーマンス低下が懸念されている。  そんな中で迎えた「ベトナムダービー」は、今シーズン中に両者が直接対決する最後のチャンス。アジア戦略を推進するJリーグやベトナム市場の開拓を進める茨城県が協力して、スタジアムに在日ベトナム人を招待し様々なイベントを実施。さらに、ベトナムではイオンモールでパブリックビューイングを開催するなど、積極的なマーケティング活動を展開した。  
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しかし、出場機会はほとんどなし!
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