徐々に力をつけてきているアジア新興国のサッカー。サポーターも増えてきている
日本代表がアジアで苦戦している――。
2018年FIFAワールドカップロシア大会のアジア地区予選。
日本代表は順当に最終予選まで進出したものの、現在、全10試合中4試合を消化したところ、2勝1分1敗で、グループ6チーム中の3位となっている。このままではワールドカップ本大会への出場が危うい。
日本が初めてワールドカップに出場した1998年。開催国フランスの地で3連敗を喫し一次グループ敗退となった日本代表チームには誰ひとりとして「海外組」の選手はいなかった。
あれから18年。その後5大会連続のワールドカップ出場を果たし、いまや常連国となっている日本代表チームの大半は、欧州の強豪リーグでプレーする「海外組」によって占められている。日本サッカーおよび選手のレベルは高まっていると言える。が、しかし、日本を取り巻くアジアの国々のレベルも同時に高まっているのだ。それは、決して往年の日本のライバルである韓国や、新しいアジアの盟主オーストラリアだけではない。
国家主席である習近平の大号令により、莫大なる予算がついた国家プロジェクトを進める中国。
すでにクラブレベルでは躍進するビジネス界からのマネーによる強化で広州恒大FCなどのビッグクラブがACL(AFC チャンピオンズリーグ)で結果を出している。
今回のロシアワールドカップの予選でも、タイが東南アジアから最終予選に進出してきた。
2002年日韓大会の予選の際も最終予選に出てきたが、あの時は日本も韓国も予選免除されていたため、今回の最終予選進出がある意味では、正真正銘の最終予選進出とも言えよう。