NTTドコモが新技術を導入、通信速度500Mbps超えの新製品が登場

「5G」の商用化はどうなる?

 NTTドコモはロードマップも公表しており、次世代通信となる第5世代移動通信システム(5G)を見据えてネットワークを高度化し、2017年度以降はCAやMIMOのさらなる拡張などで通信速度は受信最大1Gbpsに、そして2020年に5Gを商用化する計画である。

NTTドコモが描くプラン

 これから移動通信のトラヒック量はより増大することが見込まれており、5Gではトラヒックの増大に対応する大容量化や10Gbpsを超える通信速度の高速化を目指す。5Gでは8K映像のリアルタイム無線伝送などリッチなコンテンツを活用した新たなサービスやビジネスも期待されている。

高速化だけでなく災害対策も視野に

大阪府大阪市内にある大ゾーン基地局が設置された鉄塔

 自然災害大国とも言われる日本では地震や台風などの被害が度々発生しているが、NTTドコモは災害への備えにも取り組んでいる。  災害時専用基地局として一般的な基地局よりもカバー範囲が広い大ゾーン基地局を設置し、広域災害や停電時に人口密集地の通信を確保できるよう備えている。また、NTTドコモの関西支社は南海トラフ巨大地震に備えて中ゾーン基地局を率先して設置した。中ゾーン基地局は被災時に備えて伝送路や電源の冗長化を図り、災害時に被災想定エリアの通信を確保できるよう設計している。関西支社発の取り組みで、全国的な取り組みに拡大している。また、関西支社は大型台風などで被害を受けた通信設備を嵩上げし、水害対策も実施しているという。  次世代通信や災害対策のように、多方面でネットワークの強化に取り組むドコモの施策。今後の行方が注目される。 <取材・文・撮影/田村 和輝 Twitter ID:paopao0128
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