不正利用、二重請求……。海外事例に学ぶ、日本版「Apple Pay」スタートで懸念されるトラブル

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 10月25日、日本にも待望の「Apple Pay」が開始された。  Apple Payとは、クレジットカードをiPhone上に登録し、支払いをiPhone上から行える新しい決済方法だ。日本では各種クレジットカードのほか、JR東日本が提供する共通乗車カード・電子マネー「Suica」にも対応。Quick PayやiDでの支払いにも対応する。  iPhoneへの登録は、カードを撮影するだけ。使用の際にはTouch IDを利用して、指紋認証をしながらiPhoneをリーダーにかざすだけでOKと、使い方が簡単なのが特徴。また、Suicaを利用する場合にはTouch IDによる指紋認証も不要と、さらに簡便だ。  しかし、まだサービスが始まったばかりということもあり、特にSuica関連のトラブルが多く見受けられた。「Suicaの登録ができない」「クレジットカードが本人名義ではないと言われてしまう」「オートチャージの設定ができない」などなど。  これらはほとんどが一時的なもので、Suicaのサーバーがダウンしてしまっていたり、アクセス過多で処理が追いついてないということが原因。現在は落ち着いている様子だ。現時点では、クレジットカードの不正利用やハッキングなどといった事件も起こっていない。  なお、欧米では2014年からApple Payは利用されているが、いくつか不正利用などの事件が発生している。それらを紹介しよう。
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認証システムの盲点を突いたアメリカの事例
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