不正利用、二重請求……。海外事例に学ぶ、日本版「Apple Pay」スタートで懸念されるトラブル

他人のクレジットカードを登録する

 アメリカでは、’14年当時、クレジットカードのなりすましが横行した。方法は簡単。自分のApple Payに他人のクレジットカードを登録し、買い物をするだけ。非常にシンプルだ。  これは、アメリカのクレジットカードの認証システムの問題が大きい。アメリカのクレジットカード会社のいくつかは、クレジットカード番号の本人確認を「社会保障番号」で行うところがある。アメリカでは、たびたび社会保障番号が大量流出する事件が起きているため、クレジットカード番号と揃えば、簡単になりすましができてしまうのだ。  これは、Apple Payの問題ではなく、カード会社の認証方法の問題といえる(:参照)  日本ではどうだろうか。Apple Payにクレジットカードとを登録する方法は簡単だ。クレジットカードの表面をiPhoneで撮影し、セキュリティコードを入力。その後、クレジットカード会社に登録された携帯電話番号にSMSで認証コードが送信されるので、それを入力する。  仮に、クレジットカードを落としてしまっても、認証コードがSMSで受け取れないため、他人がApple Payに登録することはほぼ不可能。  日本においては、このような事件はあまり起こらないのではないだろうか。
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まだあった! 「Apple Pay」の海外トラブル
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