人気スポーツになったが実力不足!? タイのサッカー、進化を阻む要因とは?

 タイのサッカー事情について語ってくれたバンコク在住の日本人サッカー関係者は2人。ひとりはPLTの人気チーム「チョンブリFC」でマネージメントを担当していた小倉敦生氏。もうひとりはタイ発で唯一の日本人向けPLT情報サイト「SAMURAI×TPL」の代表、浜崎勇次氏だ。  小倉氏は長年PLTに関わり、実父は日本サッカー協会第12代会長の小倉純二氏である。浜崎氏は、Jリーグを除いて最も日本人選手が多く活躍するプロリーグであるPLTの情報を2011年から提供しており、サッカーファンだけでなく選手や関係者も注目するサイトを運営している。

9月6日の代表戦では青いユニフォームで試合に臨んだタイ代表

――実際にタイのサッカーを見続けてきたふたりにとって、タイ代表の評価はどうでしょうか 小倉:「この数年でよくはなってきた。最近、タイのサッカー協会が中長期計画を持って10年後を目標にワールドカップ出場を果たすとしている。ただ、目標に向かって努力はするだろうが、タイ代表がそこに到達できるかは別の話になるだろう」 浜崎:「いい意味でも悪い意味でもサッカーは国民性が出る。タイ人の性格からすると計画がその場だけになりそうな気がする。タイ人は計画打ち出しまではやるが、実際に行動に移さないこともある」
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タイのサッカー躍進を阻む構造的要因
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