仕事が速い人が「見えないところ」でしている3つのルール
2016.09.22
「かつて、私が社内で上司の仕事のやり方を観察していたところ、全員が共通して物事の動き出しが早いことに気づいたんです。何か問題があったらすぐに人を集めて話し合うことを徹底しているんですね。
初動を早くすることは、言い換えれば「迷っている時間を減らす」ということです。ビジネスに絶対的な正解などないのですから、どの選択肢がいいかを悩むよりも、まずは動いてみるなど割り切ったほうがいいと思います」(木部氏)
「メモで報告すればいい内容なのに、わざわざパワポを作って時間をかける。これをムダと言いますが、知らずしらずのうちに投資対効果の低い仕事をしてしまっていることがあるのです。同じ1時間でも、成果の良し悪しがはっきり分かれてしまいます。間接的な作業からは何も生まれないことを理解できていないのです。
事例として、とあるチームで見積もりを依頼したことがありました。最初に出てきた見積もり内容の論理が成り立っていなかったため、差し戻したんですね。その後、彼らがどうしたかというと、チームのなかで1時間も2時間も議論した挙句、私に『足りない工数を説明するのに20分ください』と言ってきたんです。『整理しなくてもいいよ、すぐに教えてほしい』と私は伝えました。
社内向けの見積もりに2時間も使う必要はないのです。この場合、4人のチーム全員で会議していますから、会議だけで4×120分=480分が失われるわけです。これは、明らかな無駄です。せめて、先に私に教えてほしかったと思います。
また、こんなケースもありました。2か月ほど前に不具合が見つかった機能があり、原因を報告するよう依頼していました。口答での報告で良かったのですが、2週間かけて報告資料を作成して、エクセルにびっしりと報告内容が書かれたものが提出された。『ちょっと待て、そんな報告書はいらないよ』と驚きました。
総じて、目の前の仕事にどれくらいの時間をかけるべきかを最初に確認すべきだと言えます。最初に事前に相手に確認を取る。それだけで仕事のスピードはグッと速くなります」
無駄な作業を増やしてしまう人には、まず全体を見てから仕事に取りかかるクセがついていない。木部氏はそんなビジネスマンを「鳩」もしくは「猫」と呼ぶ。どちらも「エサを与えると、まず食いつく」というのだ。厳しい一言だが、焦って取り掛かるのではなく、1回立ち止まって、全体を見る意識が必要である。
間接的な作業をするとき、不要な労力を省く
『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』 これをやるかやらないかで、1週間後、1年後、3年後に差がつく! |
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