民泊解禁決定で、旅行業界では最後のせめぎ合いが勃発中!?

民泊側のロビー攻勢、守りを固める全旅連

 図式としては民泊陣営VS全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(以下、全旅連)となるが、全旅連とて民泊の全面禁止を求めている訳ではなく、旅館業法との整合性や、実際の宿泊者が安全に過ごすための担保は必要だと主張している。  全旅連側の主張は、たとえば旅館業法では建築基準法や消防法をクリアした上で営業許可を得て維持しなければならないが、民泊がその要件を満たさずに営業できるのではフェアではなく、何より宿泊客の安全性を優先すべきといったことだ。  一方、民泊陣営はどのような姿勢なのか。  「まずロビー活動とイメージ戦略が強烈です。海外での事例では、規制に対する訴訟も起こしている。次に陣営の構成は、民泊サポート関連事業者、多くの空き部屋を抱える不動産業界と賃貸業者と続く。追い風となったのが民泊解禁賛成と意思表明し、次世代のIT産業とニューエコノミーを声高に掲げる楽天の三木谷浩史氏率いる新経済連盟。もとは民泊の合法化解禁を強く推し進めるとしたのは安倍政権の号令ですから、それと歩調を合わせる同連盟は最強の推進派と言えなくもない」
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法案提出まで熾烈なロビー活動が続く
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