50円規模の推進波を終え今後は強烈な円高調整が来る
では、そのような状況下でどのような相場分析をすべきなのか。杉田氏の“主武器”である、エリオット波動論による解説を聞いてみよう。
「エリオット波動では5波構成の推進波がよく知られていますが、推進波のあとにはa・b・cの3波で構成される調整波がやってきます。現在はアベノミクス前の75円から125円までという50円規模のABC波が終わって、その調整の下げが8月から進行中。その後の調整波ですから、それなりの規模になると思われます。ただの円高では済まないでしょうね」
杉田氏によれば、今は調整波の調整波を作りにいっている段階だという。
「調整波のa、b、cという3波は3回続く傾向にあり、それぞれのa波は、ドーンとシャープに下がるのが特徴です。現在は3回目のa、b、c3波が発生する直前の『X』を作りにきている段階。これは大きなチャンスです。もしa波で売るなら途中で切り返してb波が始まるので、早めに利食いしたほうがいい。a波は急落することが多いので短期勝負になりますし、b波が終わったあとに、もう一度売るチャンスがありますから」
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トレンドではabcの3波がきた後に、調整のX波が起こるのを繰り返す傾向が。だが、3回目はabcdeと三角形を形成して底を形成する可能性もあるので、そこを見極めたい
a波で落ちて、b波で戻してc波でもう一度下げるのだから、a波で売り逃してもまだc波があるわけだ。
齊藤トモラニ氏
ただ問題は、b波の高値をどう見極めるかだが「目安となるのはフィボナッチ・リトレースメントです。a波の下落幅の38.2%戻しか、あるいは50%戻しが目安になる」とアドバイスするのは、杉田氏の愛弟子であり右腕として活躍するトレーダーの齊藤トモラニ氏だ。フィボナッチ・リトレースメントとは、押し目や戻しの反転ポイントの目安を、一定の比率から推測するテクニカル分析のこと。
「その際、下落幅の比率だけでなく、a波での下落期間にも気をつけたほうがいいです。例えばa波が15日間だったとして、安値から38.2%戻ったらみなさん『b波が終わったかな』と考えてしまいがち。けど安値から38.2%まで戻す期間が10日間しかなかったら、もう少し調整すると見ていいんです。また、c波はなだらかに落ちていく傾向があるため、焦って売る必要はありません。b波の高値をしっかり確認してから売っても十分間に合います。4時間足でRSIなどのオシレータ系のテクニカルを見ていると、ダイバージェンス(逆行現象)が出ることも多いので、それも売りタイミングの目安になりますね」
ダイバージェンスは、ローソク足が高値を切り上げながらもRSIは下がるトレンド反転のシグナル。エリオット波動論とフィボナッチ比率、さらにオシレータ系の指標も駆使すれば、相場の波長をより掴みやすくなる。
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ローソクとRSIが連動しないダンバージェンスも売りタイミングの目安に
「ただ、ひとつ厄介なのはa、b、cの3波構成ではなく、『反転トライアングル』が起こる可能性があること。その場合は横向きの三角形を形成しながらa、b、c、d、eの5波で底を形成していきます。a波がシャープに落ちていって、その後に新安値をつけるか、つけないか、それに注目してください」(杉田氏)
ただ漠然と円高トレンドだと把握するだけでなく、ここまで押さえれば、他者と大きな差をつけられるはず。
【杉田 勝氏】
ウィンインベストジャパン取締役会長。相場の方向が予測できる独自のタイムサイクル分析「杉田サイクル」を考案。数百人の専業トレーダーを育成してきたことから「FX先生」と呼ばれるようになる
【齊藤トモラニ氏】
ウィンインベストジャパン代表取締役。FXの現役トレーダーとして活動する一方、講師として幅広いサポートも行っている。初心者にもシンプルでわかりやすい解説はセミナー受講生から絶大な評判を得ている
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