【FX投資の極意】円高相場で稼ぐための特別なテクニカル理論
2016.08.22
米国の利上げも円安要因にはならない。複数のテクニカル理論を駆使して、円高トレンドのなかのレンジで大きく利幅をとる方策を、識者が伝授する
「エリオット波動論のうえでは、ABC波が終わり、今はその調整波が進行中です。今後は猛烈な円高になるでしょう」と予言するのは、「FX先生」として知られ、数百人の専業トレーダーを育成してきた杉田勝氏だ。おさらいすると、エリオット波動論とは相場には一定の基本的リズムがあり、それは5つの推進波と3つの調整波の計8つの波で構成されるというテクニカル理論のこと。詳しい解説は後述するが、今後のトレンドを読むために、まずはファンダメンタルズを分析する。
「まず、米利上げという材料はありますが、昨年12月に利上げしたときにどうなったかを思い出してください。中国も含めた新興国のマネーがアメリカに還流し、米国債の利回りは低下しました。つまり、利上げしたのに日米金利差の縮小が起きたのです」
政策金利はあくまでも政策金利。投資家にとって大切なのは市場金利だ。日米金利差が拡大すれば米ドル/円は買われやすくなるし、縮小すればその逆で売られやすくなる。
「また、アメリカではインフレ懸念が高まっている。名目金利は上昇してもインフレ率を加味した実質金利はさして上がらず、米ドル/円の値動きと相関しやすい日米の実質金利差は、広がるどころかインフレ次第では縮小していく。つまり米利上げは円安要因にはならないということです」
米利上げは一時的に円安材料となることはあっても中長期で見れば恐れるに足らず、ということだ。
「エリオット波動」を見極めて円高の“波”を乗りこなせ!
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