広告を規制するわりにはビール販売を行う店は多く、ハッピーアワーで特別価格になる店もある
そんな背景があるせいか、バンコクがビール天国になっていてCNNでピックアップされまでしているなどという事実を知らないタイ人や在タイ外国人も少なくない。というのも、タイはアルコールに関する規制が厳しいのだ。
小売では11時~14時と17時~0時の時間帯しか販売は許されていない。広告も厳しく、例えばビールやウィスキーそのものが写っている構図は許されず、雑誌などの記事にも写真は掲載できない。テレビではアルコールにモザイクがかかるほど徹底している。そのため、タイ国内のメディアではクラフトビールが大いに楽しめる街になっていることを知らせる術がないのだ。
唯一、情報が出回るのはネットであり、夜によく出かける人の口コミである。日系有名企業の駐在員である山田氏はおいしい店があると聞けばどこにでも足を運び、自分でも料理をするほどの食通で、バンコクで各国のクラフトビールを楽しめる喜びを語る。
「例えば、スクムビット通りのソイ20にあるドイツ料理店『
BeiOtto』はドイツの生ビールが飲めます。日本でオクトーバーフェストに行くより格安です。日本人経営の店では『
名古屋飯&焼酎BAR 花かるた』がベルギーのKAGUAのほか、埼玉県川越のCOEDOや長野県のよなよなエールといった日本のクラフトビールも楽しめます」